不動産私募ファンドに関する実態調査 2020年1月 ~調査結果~

株式会社三井住友トラスト基礎研究所

  • 株式会社三井住友トラスト基礎研究所は、2003年より不動産投資市場調査の一環として、「不動産私募ファンドに関する実態調査」を行っている。本調査は今回で29回目となり、43社の不動産運用会社から回答を得た。

  - 調査対象:国内不動産を対象に不動産私募ファンドを組成・運用している不動産運用会社
  - アンケート送付先数:109社
  - 回答社数:43社(回収率:39.4%)
  - 調査時期:2020年1月~2月
  - 調査方法:郵送およびEメールによる調査票の送付・回収

不動産私募ファンドの市場規模は、グローバルファンドを含めて20.2兆円と推計

  • 上記アンケート結果およびヒアリング・公表情報をもとに、当社は、2019年12月末時点の不動産私募ファンド(私募REIT含む)の市場規模(運用資産額ベース)を20.2兆円と推計した。この数値は、当社が把握しているグローバルファンド(※)の国内不動産運用資産額を含めている。前回調査(2019年6月末時点)の運用資産額(19.2兆円)から約0.9兆円(4.8%)増加し、20兆円を超え過去最高額を更新した。1.5兆円増加した前回調査に比べ増加ペースはやや鈍化したものの、国内不動産私募ファンドの市場規模の拡大が継続している。

    ※グロ-バルファンド・・・日本以外の国も投資対象とするファンドとして当社が定義

  • ここ半年で運用資産額が増加した運用会社数が、減少した運用会社数を大きく上回った。ファンドの運用終了等を主因に運用資産額が大きく減った会社もみられる一方、国内運用会社を中心に運用資産額を大幅に増加させた運用会社が目立ち、全体として前回推計結果から約4.8%の増加となった。

投資家のホテル、商業施設に対する投資意欲が減退

  • 今回のアンケート結果で注目すべきは、投資家の投資意欲は高い状態にあると考える運用会社が大半と推察される一方、プロパティ別に見ると国内・海外投資家ともにホテル、商業施設に対する投資意欲が減退しているとの回答が増加した点である。ホテルは、前回調査までは投資意欲が増加しているとの回答が最も多いプロパティタイプだったが、インバウンド需要の減速や供給過剰感の広がりにより、慎重姿勢を見せる投資家が増加しているものと考えられる。商業施設については、消費税増税やeコマース市場の拡大等の影響により、投資家の投資意欲が減退していると考える運用会社が増加しているものとみられる。

※なお、当該調査を行ったのは2020年1月~2月初旬で、新型コロナウイルスの影響が拡大する前であり、この影響が調査結果に反映されるのは次回調査以降となる点につきご留意いただきたい。

release_20200318.png

ニュースリリースの全文はPDFファイルをご参照ください。

関連する分野・テーマをもっと読む