在宅勤務拡大によって期待・再認識されるオフィスの役割とは

投資調査第2部 研究員   髙林 一樹

要約・概要

・新型コロナウイルス感染拡大への対応のため、4月7日に緊急事態宣言が発出された都府県を中心に在宅勤務率が急上昇しており、パーソル総合研究所の調査によると東京都は49.1%に達している。
・「多くの企業が、極力多くの従業員が在宅勤務できる環境の構築を迫られ、実際に構築に着手したこと」、「多くの従業員が、在宅勤務のメリットとデメリットを実際に経験したこと」、の意義は大きい。
・在宅勤務の拡大は、特に東京都心5区のオフィス市場に比較的大きな影響を及ぼす可能性があり、多くの企業が、拠点型オフィス、テレワークオフィスおよび在宅勤務の中から働く場所を柔軟に選択できる相互補完的なオフィス戦略にシフトすると考えられる。
・その場合、オフィスは「①自宅よりもはるかに集中でき業務効率を高められる場所」、「②公私にわたる対面のコミュニケーション機会を与える場所」、「③オフィスでしか行えない業務を行う場所」、「④心身共にリフレッシュする場所」、「⑤一体感を生み出す場所」としての役割を期待・再認識される。
・この期待・再認識を通じ、オフィスの評価軸として、5つの「場」としての役割を実現できるかどうかが改めて意識・重要視されると考えられる。また①の役割を実現し、在宅勤務のメリットである「通勤時間・ストレス削減」をも満たす郊外ターミナル駅や住宅地周辺でのテレワークオフィス需要が増加することも考えられる。

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