コンビニが直面する2つの環境変化
~人手不足と最低賃金引き上げが迫るさらなる業態の進化~

研究統括部 副主任研究員   竹本 遼太

要約・概要

  • 国内人口は緩やかな減少を続け、足元では失業率が2%台にまで低下してきたことで、コンビニ店舗における労働需給もひっ迫していると考えられる。コンビニ大手3社の店舗を対象にアルバイト時給(募集時点)を分析したところ、時給が地域別最低賃金を大きく上回る地域と有効求人倍率の高い地域には正の相関が確認された。人手不足によって流動性の高いアルバイト人件費が押し上げられやすい環境が窺える。
  • さらに、コンビニのアルバイト時給が影響を受けやすい最低賃金の引き上げは、少子高齢化に伴う人手不足とは異なるもう一つの環境変化と捉えられる。人手不足と最低賃金引き上げという二重の向かい風を受け、全国6万店を目前にしたコンビニ業態がどのような進化を今後遂げるのか注目される。

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コンビニ難民

書 名: コンビニ難民 小売店から「ライフライン」へ
著 者: 竹本 遼太(研究統括部 副主任研究員)
発 行: 中央公論新社
発行日: 2016年3月10日
定 価: 本体820円+税
お求め方法: 一般書店、インターネット書店にて好評発売中 Amazon

コンビニは単なる小売店舗にとどまらず、経済や行政、物流など、各種サービスを提供する社会インフラであり、今後迎える超高齢化社会において「ライフライン」としての役割が高まっていくことが予想される。しかし、全国の高齢者の実に6割はコンビニ徒歩圏に居住していない、いわゆる「コンビニ難民」と推計される。「全国コンビニ難民度」データなどをもとに実態を浮かびあがらせ、課題と解消策を探る。
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