米国不動産投資トレンドに変化の兆し

私募投資顧問部 副主任研究員   三武 真知子

要約・概要

 米国機関投資家にとって主要な投資商品の一つである米国不動産コアオープンエンドファンド。近年好調なリターンを生み出し、順調に資産規模を拡大させてきたこの市場に異変が起きている。2016年以降リターンの低迷が続き、市場への資金純流出入でみても2016年第4四半期は3年半ぶりの純流出となったのである。一方、米国を始めとするグローバルの機関投資家の不動産へのアロケーションは過去数年増加傾向にあり、2017年1月公表のINREV/ANREV/PREAの共同調査でも増加傾向の継続が予想される結果が出ている。成熟市場である米国コアオープンエンドファンド市場からの資金流出は今後も継続し、トレンドの変化が確実なものとなるのか。市場の各プレーヤーはどのように動き対処していくのか。米国不動産投資市場の動向が注目される。

NFI-ODCE

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