「非上場オープン・エンド型不動産投資法人」現状整理と将来動向に関する考察

私募投資顧問部 副主任研究員 清原 龍彦

<要約・概要>

 非上場オープン・エンド型不動産投資法人(以下、「私募REIT」)は、2015年3月時点において13銘柄が運用を行っており、これらの資産規模合計は1兆1,400億円を超過したものと推計される。現状までの推移をみると、新規銘柄の運用開始に加えて、既存銘柄による堅調な外部成長の結果が私募REIT市場の拡大要因といえる。
 このような、新規銘柄の運用開始および既存銘柄の外部成長という「両輪」での市場規模の拡大は今後も継続すると考えられるのかについて、当社が実施する運用会社(毎年2回)および投資家(毎年1回)それぞれを対象としたアンケート調査の結果をもとに考察を行った。結果として、本稿では、今後の私募REIT市場は、「既存銘柄を中心に形成されていく段階」に入っていくものと結論付けた。

私募REIT資産規模の推移(取得額ベース・2015年3月時点)

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