人手不足が宿泊施設の稼働に与える影響の試算

投資調査第2部 副主任研究員   荻島 駿

要約・概要

  • 2022年秋以降は国内外の観光客が急増してホテルを含む宿泊施設の需要回復が鮮明になっているが、そうした中で宿泊業では深刻な人手不足が懸念されている。
  • 本レポートでは、過去の宿泊業雇用者数と延べ宿泊者数の関係から、足元の雇用者数でどの程度の宿泊サービスが提供可能かを示す「上限値」を定量的に推計することを試みた。
  • 推計の結果として、足元の雇用者数では、2019年平均と同程度以上の宿泊サービスが提供可能という結果が得られた。この結果をもとにすると、先行き数ヶ月程度で供給の上限に到達する可能性は低い一方、夏休みシーズンである8月には宿泊稼働率に影響を及ぼす可能性がある。

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