投資対象としてのデータセンターが今、注目が高まる理由

投資調査第1部 主任研究員    菅田 修

要約・概要

  • データセンターは、欧米では既に投資対象とされるケースが多く、米国REIT市場では、2015年より一つのセクターとして独立して扱われている。
  • 日本では、データセンターが投資対象とされるケースがあまり多くなかったが、この1~2年ほどで、データセンターを取り巻く投資環境に変化が生じている。総合商社や大手不動産会社が傘下に抱える不動産関連ファンドにおいて、良質な物件がマーケットに拠出された際に投資が実行できるよう準備が着々と進みつつある。
  • 国内データセンターの半数以上が築古物件となってきている状況下において、自社保有を続けると競争力を失いつつあるデータセンターを抱えるリスクが高くなる。データセンターを賃借する方が、本業やシステム運営においてもリスクを抑えられるため、「新たなデータセンター」の必要性が今後、より高まってくると想定される。
  • 築30年前後のデータセンターを活用する場合、電気設備などの更新費用だけでも多額に上るケースが多い。「セール&リースバック」で「不動産としてのデータセンター」を売却して、本業であるIT分野により付加価値の高い投資を実行していく手法もある。こういった形でのデータセンター売却が増えてくると、不動産投資マーケットにおいて、データセンターの存在感が一層高まることにつながるだろう。

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(株式会社インプレス「データセンター調査報告書2019」に寄稿したものに加筆・修正しています)

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