【海外REITレポート】
香港REITの明日を考える
 ~規制緩和と投資対象拡大による成長を期待~

REIT投資顧問部 兼 海外市場調査部 副主任研究員   風岡 茜

<要約・概要>
 香港REITは、現在10銘柄で時価総額3兆円と、日本、シンガポールに次ぐアジア3位のREIT市場である。しかし、香港REITはLink REITを除けば小規模で、日本やシンガポールより市場の成長速度が遅く、上場件数も伸び悩んできた。香港ではREITの投資機会が限られていることに加え、税制面やREITによる不動産開発行為の禁止などの環境整備上の差異で、過去の上場がシンガポールに流れてきた歴史もある。
 一方、近年はREITによる不動産開発の容認等の規制が緩和され、中国本土の物件に投資する香港REITも増えている。このような規制緩和や投資対象拡大を通じて、香港REIT市場は新たな成長が期待されている。

図表1: 香港REIT時価総額と銘柄数の推移

図表2: 香港REITの銘柄別構成比(左円)とセクター別構成比(右円) ~ 時価総額ウェイト

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